糸井重里の「抱きしめられたい。」を読みながら思った。
昔よりも言葉が身体に染み込んでくるようになった。
以前なんでもない言葉であったものが、胸にドンと響くようになってきた。
「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載されていたコンテンツを中心に2015年のものをまとめたのが、「抱きしめられたい。」。
シリーズで10冊目。10冊目が発刊されたのは遅かった。もう今年は出ないのだろうかと思っていたら、12月になってようやく発刊された。
中に掲載された、前任天堂社長の岩田聡さんを追悼する文章が何度読んでも胸に響く。
世界のすべての灯を消せ
真っ暗な夜をつくってくれ
その無力で
ただそれだけをしてくれないか
編集を担当した、ほぼ日の永田泰大さんが本の紹介の中で語っていた。
http://www.1101.com/books/dakishimeraretai/fromeditor.html
この本を編むにあたり、
岩田聡さんについて書かれた糸井重里のことばを
ぼくはほとんど削ることができませんでした。
それで、本の真ん中くらいのところに、
正確にいうとちょっと後ろくらいのところに、
ほとんど、まるまる、収録しました。
まったく、その通りだな。
私も、糸井さんのこの時の言葉を今もテキストとして保存している。
人と人がつながっているって、こういうことなんだなよと思う。